※これははなよめ4の前に入るエピソードです。毎度おなじみのパラレル展開ですので激しくご注意ください。女体Lです。
はなよめ5
夫が漁の最中に大怪我をしたと連絡が入ったのは昼過ぎの事。
この島には大きな病院は無く、船で本土まで行かなければきちんとした診療を受けることはできない。
突然の入院だった。
竜崎は夫の着替えや日常に差し支えない程度の荷物をもって本土にある病院に向かった。
胸がドキドキする。もし夫が命を落とすことになったら・・・・
たまらなく心配で胸がつぶれそうになった。あんなに酷い扱いをうけても、自分はあの男に愛情を持っているのだと気付かされる。
漁の合間に見せてくれる、子供のような笑顔が脳裏によみがえった。竜崎は夫のその表情を見るのが好きだった。
「無事でいてください・・・」
膝の上に置いた手が色を無くし小刻みに震える。
今どのくらいの速さで進んでいるのか海の上では全くわからない。焦る気持ちが竜崎を消耗していった。
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「なんだ、おまえ・・・来たのか」
夫は足を固定されたままベッドの上で寝ていた。幸い命に別状は無く、後遺症も無いという。
竜崎は安堵でその場に崩れ落ちそうになった。
「着替えと、必要な物だけ持ってきました」
「そうか」
「無事でよかった・・・・・」
涙声で俯く竜崎を夫は「こんな所まで来て辛気臭いツラはやめろ」と言っただけだった。
しかし竜崎にはそれが照れ隠しであるとわかっていた。
「すみません、そろそろ面会時間が過ぎてしまうのですが」
担当の看護師がやってきてそう告げた。
「おまえ、そろそろ戻れ」
「私、このまま付き添っていてもいいですか?一人だと大変だと思うので・・・今日はここに泊まります」
竜崎は夫を心配し、体を気遣ったつもりだった。しかし夫の顔は見る見る険しく歪んでいった。
「冗談じゃない、こんな無様な姿をお前にずっと見られるのか!?便所にも一人でいけないんだぞ」
「だから私が・・・・」
「帰れ!!お前じゃなくても病院には世話をしてくれる人間が沢山いるんだ」
「・・・・・。」
竜崎は俯いて、耐える様に服の端をぎゅっと握り締めた。
「わかり・・・ました」
ふらふらと病室を後にした竜崎の背中は小さく、薄暗い病棟の廊下へ消えていった。
夫に追い返されたショックで思考が良くまとまらない。自分は一体何をしていたのだろう・・・夫にとって自分は厄介者でしかないのか。
こんな事は慣れている。
心が壊れそうになるのは、自分が弱いのが悪い。
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「あなた相変わらずね」
「何が」
「気になる子にはいつも冷たいことばかり言っちゃう所」
「・・・・・」
「奥さんかわいそうよ?今ならまだ間に合うからつれてきましょうか」
「よせ」
「健気ないい奥さんじゃない。私と違って」
「・・・・おまえだったら気が楽なんだがな」
「家を継ぐから結婚したって聞いたときびっくりしたわ。」
「それが俺の役目だ」
「あなただって本当は家を飛び出したかったんじゃないの?あの子みたいに」
「家を継ぐために俺は生まれてきたんだと。バアサンは俺ばかりをかわいがって弟は眼に入ってなかった。あいつが家に居れなくなるのは当然だ・・・・」
「・・・・」
「たまにあいつが羨ましくなる」
看護師は昔なじみの女だった。将来結婚を誓ったほどだったが親に反対され結局別れた。
「俺たちはもう戻れないな・・・・」
それは弟の事なのか、それとも昔馴染みの女のことなのか
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あははは・・・・笑って許してください・・・・(涙涙)
で、このあと何がまってるか、想像付きますよね?
決定打があって竜崎さんは「私も好きにしてやる!」と暴走するのでした^^;