家の前に彼女が立っていた
「どうしたの、何かあったの」
震えそうになる声を必死に紡ぐ。
「あなたに会いにきました」
いつも俯き加減で遠慮がちに話す彼女。しかし今日は違っていた。
彼女は真っ直ぐ僕を見てそう告げた。
はなよめ 4
いつもの居間が窮屈に感じる。
部屋が狭いだけではないだろう・・・・先ほどから竜崎は一言も喋らない。
見かねて月は竜崎に尋ねた。
「兄さんとなにかあったの」
「・・・・」
「ケンカは、そりゃ仕方ないけれど」
「そうではありません」
「不器用な人だから色々迷惑かけると思うけれど、兄さんは兄さんなりに君を大切に思ってるはずだから」
「・・・・・」
竜崎はますます黙り込んでしまった。良く見ると彼女の細い肩がかすかに震えている。
「愛なんて、最初から無かった・・・・・」
「えっ」
「あの人は、私なんて愛していない」
「ちょっと待ってどういうこと・・・」
様子がおかしい。月は竜崎の肩をつかんだ。
「私より、きっと大切なんでしょうね、あの女が」
「・・・・!」
竜崎の言葉に凍りついた。あの兄さんが浮気をしているのだという。
涙が頬を伝う。竜崎は声も無く泣いていた。
「私、決めたんです。死んだように生きているのは嫌。だったら思うように生きて、死にたい・・・」
月は体が固まったように動けない。竜崎の体が寄りかかるように崩れ落ちる。
「あなたに、抱かれにきました」
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自己満足の産物なので、書きたい事だけ、書く・・・・・(爆)
好きな男に抱かれる喜びを知れば良いと思うね☆ 咽び泣くよろし^^v
いつも好き勝手ですみません・・・