※この話は時制もなにもかもがバラバラ入れ違いです。まぼろし1の次に番外編が入ります。関連作を先にご覧ください。












まぼろし(番外5)









自分に隙が、あったのだと思う。










竜崎は元々体が丈夫な方ではない。季節の変わり目の微妙な気温の変化に体が追いつかず、体調を崩すことも珍しくなかった。

朦朧とする頭では執筆も進まず、ついに寝込んでしまった。

ぼんやりと竜崎は夜神月のことを考えていた。

突然唇を重ねてきた彼。

最初は戸惑いの方が強かった竜崎も、不思議と嫌悪は感じなかった。それは彼が中性的な風貌だったからなのか。


(夜神君・・・・もうここには来ないのでしょうか・・・・・)


彼に会えないだけでこんなにも落胆し、苦しくなってしまう自分に竜崎は苛立ちを覚えた。






不意に玄関の戸が軋む音が聞こえた。



(夜神君?)




竜崎の胸が高鳴った。

布団を頭から被り、寝たふりに見せかける。

彼に会ったらまずどういう話をしようか・・・・考えてあったはずなのにちっとも思い出せない。


そんな竜崎をよそに足音が寝室に向かってくる。


(少し驚かせてみるのも悪くありませんね)


ゆっくりと襖が開き、訪問者は竜崎の枕元へやってきた。


しかし「彼」が放った一言に竜崎は凍りついた。




「お加減いかがですか?竜崎先生」





布団を上げると、竜崎の顔を覗き込むように立っていた男がいた。

「あなた、どうして入って来れたんですか・・・・」

「愚問ですね。鍵もかけずに、無用心ですよ」

やってきたのは夜神月ではなかった。しかも竜崎が一番毛嫌いするあの男だった。

男は夜神が竜崎宅に鍵も使わず入っていく姿を影から何度も見ていた。ついに扉の開け方を知ってしまったのだ。

もはや執念としか言いようが無い。


竜崎は険しい顔で男を睨んだが男は怯まなかった。それどころか不遜な笑みまで浮かべている。


「あのキレイな坊やは今日いないんですね・・・・先生が臥せっているのにお見舞いにも来ない」

「帰ってください。大したことはありませんので」

竜崎の背につめたい汗が落ちる。だがここで弱みを見せるわけにはいかなかった。竜崎はこの男の本当の目的を知っている。


「・・・・寝乱れた姿も素敵ですよ」

「お帰りください」

「あの坊やはどんな風に先生を抱いたんですか?若い体はさぞ情熱的に・・・・」

「彼を侮辱するのは許さないと言ったはず!!」


竜崎が声を張った。男はやや怯んだが次の瞬間竜崎が咳き込んだのを理由に体に手を伸ばした。


「私に触れるな・・・・っ・・・」


死に物狂いで暴れる竜崎の唇を奪い、病気の体を床に組み敷いた。




朦朧とする意識の中、自分がなにをされているのか途中からわからなくなった。

体をまさぐる手も、獣の様な息遣いも、すべて他人事のように感じていた。






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L受け界から干されるかもしれない・・・・(涙)
好きです、わたし月L好きですよ〜!?(L月ももちろん)

竜崎さんは月君に恋しちゃってるんですね〜・・・・
これは番外4の手前の出来事です。
何があったんだりゅうざきいいい〜〜の回答編です(笑)


苦情とか、普通にへこむので・・・・・見なかったことにして忘れてください・・
すみません・・・・・