「初恋 5」
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きっかけは何であったかもうよく覚えていない。どちらからともなく求め合った。
初めてキスしたのはいつだったかな。
みんなの目を盗んでこっそり二人で手を繋いだ。
そうすると無表情の竜崎の横顔がほんの少し和らぐのを僕は知っている。
キラはいまだ掴めない。
早く捕まってほしいのと裏腹に、ずっと捕まらなければいいと思う。
この瞬間が永遠に続けばいい。
キラを追っている間だけは、竜崎は僕だけのものなんだ。
「夜神君?」
「なあ竜崎、もうみんないなくなっただろ。」
「・・・・・・・」
きっと竜崎は判ってる。
だから誘った。
少し困ったような竜崎が切なくて、僕はその細い体を抱きしめた。
「今日は、もう寝ましょう・・・・明日に差し支えます」
「じゃあ僕がネコになるよ。それなら問題ないだろ」
「あまりなれない事はするものではありません」
「僕だって、竜崎が好きだ。出来る事は何でもしてやりたいんだ」
「・・・本当に困った人です。いいですよ、好きにしてください」
首に腕をまわしてくる竜崎は、いつもの無表情ではなかった。
竜崎は僕のものだ。
キラには渡さない。
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文才が欲しい;;;文章で魅せられる人、本当にすごい。
また自己満足してしまいました;