「眠り 2」
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「何か用・・・」
「あなたが寝てくれないので、眠らせにきました」
「薬でも盛る気?」
「いいえ」
「じゃあ殴って気絶させるんだ・・・」
「眠らなければあなたが消耗します。致し方ありません。」
「・・・・」
彼は反抗的に竜崎を睨んだ。
しかし裏腹に竜崎は淡々と言葉を紡いだ。
「なぜ、眠りたくないのですか」
「・・・・怖いんだ。」
一拍間をおき、やや伏目がちに俯きながら彼はようやく呟いた。
「怖い?」
「僕が起きている時はいい。けれど眠っている時に殺人が起きたら? 僕の意思とは関係なく僕が殺しをしているかもしれない。それがたまらないんだよ・・・!」
最後のほうは悲鳴に近かった。
数日にわたる監視生活は強靭な彼の理性と精神力を蝕んでいた。
「キラは、己の手を汚さず殺人が可能です。ありえない事ではありませんが・・・。」
「私が監視してる状況下で、殺人は起こさせません。」
言い終わらないうちに竜崎は月の体を後ろから抱きしめる形で床にこし掛け、優しく髪をなでた。
「なんで・・・」
「私が子供の頃・・・といっても物心がついたばかりの頃ではっきりとは覚えてはいませんが、こうやってくれた女性がいました。こうするととても安心して眠ることが出来たのを今でも思い出します」
竜崎は少し遠くを見つめるように記憶を語った。
「竜崎は女じゃないし・・・・」
「じゃあだれか女性を呼んできましょうか?」
「いいよ竜崎で我慢する・・・」
「口が減らないですね。安心しました。」
「・・・・・」
月はすぐ眠りへと落ちていった。
朝が来るまで、竜崎は月を抱えたままその場にいた。
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抱きしめてあげる竜崎が描きたかった;;; 愛のお礼は愛で返すんだぞ月君!!(笑)
まだまだ描きたいことの冒頭部分から動けません(涙)