彼を監禁してどのくらい経っただろう。

自らをキラと疑い、地下の牢獄へ繋がれた彼。


異変が見られたのは一週間ほど経った頃。突然自分の意見を翻し、今度は出せと言い出した。


当然出す事は出来なかった。



私はまだ疑っている。








「監禁 1」










「キラ殺人は起きていないんだな、竜崎」

「はい」

問いかけてくる声とは裏腹に、彼は大分やつれていた。

万人を虜にするほどの美貌はここ数日で無残にも削げ落ちた。眼下はおちくぼみ、隈が目立った。


「やっぱり僕がキラなんだな」

「・・・・・」


モニター越しに会話をする相手はただ一人。


「少し、眠ってください。昨日は殆ど寝ていないでしょう」

「竜崎こそ、いつ寝てるんだよ・・・」

「私は慣れてますので平気です」


青白い顔がパソコンの明かりで更に血色悪く浮かび上がる。


時計は零時を回っていた。本部は閑散といていた。各自家に帰った後だった。


しばらく親指で下唇をめくり上げていた竜崎は、思い立ったようにすとんと椅子から下りた。

モニターやパソコンの電源を落とし、地下へと向かう。


素足のままぺたぺたと歩く音がやけに響いた。廊下は薄暗く、人工の明かりさえ頼りない。


薄暗闇の中、手馴れた動作で牢のロックを解除し、竜崎はキラ容疑者が繋がる部屋へとやってきた。


だらしなく横たわる彼にかつての凛々しさは無く。


容疑者の彼は突然の訪問者にただうつろな眼差しを返すだけだった。




<続>



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これは自分でも恥だとわかってはいますが、愛だけで書いてます(涙)深く触れないでやってください。

自分に負けるな自分。ちびちび書きます。読んでくださってありがとうございました。